「佳都ちゃん」
「なに?」
「手でもつなどく?」
ドーン…と打ちあがった花火。
鮮やかな光に照らされた片岡くんの顔は、今日も相変わらずきれいすぎる。
彼はふっと笑うと、私の返事を待たずに右手を重ねた。
じゃあ聞かなくてもよかったじゃん…という意味を込め見つめると、「見せつけちゃお」と言われた。
見せつけるってだれに───…
「あ。八樹」
「あーあ、俺もゆりと見たかったー花火」
「やっほー2人とも…って、あたしら邪魔だったかな。大丈夫かな」
そんな声がした方へ視線を向けると、日野くんと北村くん、そしてメイナの姿がそこにはあった。