後夜祭の最後に打ち上げられる花火。

イベントごとにあやかって背中を押してもらうというのはよくある話だ。


好きな人がいる人はここぞとばかりに告白をするし、恋人同士は当然のことながら一緒に過ごす。

彼氏も好きな人もいない人は、「結局持つべきものは友!」などと言って同じ境遇の友達と打ちあがる花火を見る。




それで、私と片岡くんはというと。


休憩時間が被らなかったため、文化祭2日目も一緒に回るということはできなかった。

片岡くんはものすごく不服そうな顔をしていたけれど、やっぱり私たちだけシフトを変えてもらうのはクラスメイトに申し訳ないと思ったのでやめたのだった。




後夜祭は生徒たちのためのものなので、交代も担当も関係ない。

「後夜祭は一緒にいような」という片岡くんに頷いたのが昨日の出来事。