ぜんぶ、しらないふり。


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───ということがあった、というだけなんだけど。


片岡くんの気持ちは1ミリも疑っていない。



ただ、“好き同士”であることは、“恋人同士”と称してよいのかわからなくなった。

このままじゃ曖昧なままだと思った。

きみと私の関係は、ちゃんと、2人でわかり合っていなくちゃいけないと思った。




私の言葉に、「なるほどね」と頷いた片岡くんの次の言葉を待つ。




「じゃあ、もっかいちゃんと言う」

「え?」

「ちゃんと言うから、ちゃんと聞いて」





片岡くんが、身体を向かい合わせるようにベットに座りなおす。


彼のまっすぐな瞳に、私が映っている。