「王子、めちゃくちゃ幸せそうな顔してたけど」
「…え?」
「誰が見ても気づくでしょ。だからおめでとうって言ったのに…なんか気になることでもあるの?」
その言葉に唖然とする。
思い返せば、片岡くんの顔をちゃんと見たのはキスをした時だ。
生徒会室を出てからは、なんとなく緊張してしまってうつむきがちだったから気づかなかったのかもしれない。
なにも心配することはなかった。
とんだ思い込みで恥ずかしくなる。
「これでようやく正式に王子の彼女ね」
「え、そうなの、かな…」
思い返せば、「付き合ってください」「お願いします」のやり取りはしていない。
両想いであることはわかったけれど、…それって、彼女になったってことなのだろうか。
「普通はそうだと思うけど、」
「そ、そっか」
「まあ、不安なら確認した方いいんじゃない?佳都、そういうの初心者だもんね」
「…ピュアなんだよ私は」
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