ぜんぶ、しらないふり。








「片岡くん、」

「ん?」

「…私って、片岡くんの彼女、になったのかな」




───文化祭1日目の夜。


久しぶりに入った片岡くんの部屋で、私はベットに座ってそんな質問を投げかけていた。



「…またなんか不安にさせた?」

「う、ううん」

「じゃあなに?どうしたの」



片岡くんの表情に不安の色がうつる。


ああ、違うんだ。

不安になってるんじゃなくて、確認したかっただけなんだ。





───私ときみの関係に、名前がついたことを。