ぜんぶ、しらないふり。






1週間前、佳都ちゃんが急に俺から距離をとった時は絶望だった。


何もした覚えがなくて、佳都ちゃんが何を思っているのかもわからなかったから、空いてしまった距離の詰め方がわからなかったのだ。




――あの子との関係なんてしりたくもないし聞きたくもないけど



あの子ってだれだ?
佳都ちゃんは何を誤解してるんだろう。


わかんねーよ。
ぜんぜん、佳都ちゃんのことがわからない。



最初はたしかに好奇心だった。


俺の表の顔に騙されてまんまと告白してくる女の子の末路は、泣き顔が可愛いかめんどくさいかの二択だ。



この冷血女はどっちなんだろう。
顔の造りは良いし、泣いたらきっとかわいいんだろうな。



…見てみたいなー。



ホント、それだけのつもりだった。
好きにさせて、捨てて、それでおわり───そう、思ってたのに。