ぜんぶ、しらないふり。






「あれ、どこ行くのー」

「…ついて来ないでください」

「強気な感じがたまんないね。立ち入り禁止の3階は人がいないと思うけど…もしかしてきみもその気になっちゃった?」



そんなわけがあるか。
きもちわるいのは顔だけにしてほしい。

2人の言葉を無視して階段を早足で上る。




「おーい?無視すんなよなぁ」

「……」

「あんまり生意気な態度取ってるとあとで後悔するよー?」




ぞくり、嫌な汗が背中を伝った。

シンとした廊下を渡ろうとしたとき───ついに腕をつかまれてしまった。