ぜんぶ、しらないふり。





男の人の笑顔がきもちわるい。


どうしていつもこうなんだ。
面倒なことに巻き込まれすぎている気がする。

こんなはずじゃなかった。

私は片岡くんにきもちを伝えるために生徒会室に───…



(…そうだった、)




生徒会室に向かっていた理由は、そこに彼が居ると思ったから。

片岡くんだったら、退屈な時間を唯一快適に過ごせる場所を選ぶと思ったから。




究極の選択。

いなかったらしょうがない。その時はその時だ。


ぎゅっと手を握りしめ、ニマニマと笑う男のひとたちに背を向ける。