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人込みを潜り抜け、3階に繋がる階段に向かう。
文化祭開催期間中は、文化部の展示やパフォーマンスは体育館や空き教室を使うことになっているので、階段には立ち入り禁止テープが張られていた。
「――ねえ」
そんな声がかけられたのは、テープをくぐろうとした時だった。
振り返ると、そこには私服を着た男の人が2人いて、「幼稚園児だー」とか「かわいい」とかそんな言葉をかけられる。
同じセリフを5歳の男の子が言うんだったら、私も笑って「そうだよー」とか言えたのかもしれない。
けれど、今目の前に居るのは5歳ではなく、ぱっと見で高校生かーーもしくは大学生だ。
私はバカじゃない。
3年生の先輩に絡まれた時だってなんとなく危機は感じていた。
「あー…はは、どうも」
「そこ、立ち入り禁止ってなってるけど」
「私は関係者なので、はは」
「へー」
今回も───多分、危険な展開だ。



