――特別、


私もそう思っていた。そう思いたかった。
だけどどうしても自信が持てないのだ。


私は片岡くんが好き。
だけどきみはそうじゃないかもしれない。


あのときの事実を確認してそれがもし誤解だったとしても、気持ちを伝えて振られてしまったら 元も子もないじゃないか。


そしたら今度こそ立ち直れない。

一緒に住むのもままならなくて、私はひとり、だれもいない家に帰るしかなくなる。




『どっちみち、早いとこ話はしなよ』

『…がんばる、』





───…って、そうしているうちに文化祭当日になってしまったんだ。