もう1週間、片岡くんとはろくに目も合わせていない。会話も最低限しかしていない。
学校で話しかけられることはなくなり、放課後の生徒会の集まりでもどこか距離がある会話しかできなかった。
家でも、ご飯の時以外お互い部屋にこもるようになり、チカさんには「喧嘩でもしたの?」と心配された。
メイナにはすべてを報告して、ひとこと「意味わかんないんだけど?」と言われた。
ホント、バカだったと思う。
たくさん大口を叩いていたくせにまんまと好きになって、結果的に泣くことになってしまった。
泣き顔を片岡くん本人に見せていないことだけが救いだ。
けれど、それをメイナに言うと、今度は「バカじゃないの?」と怒られた。
『自分で何も確かめてないのに突き放すのは 佳都が悪いでしょ』
『…でも、』
『誰がどう見てもあんたは特別だったでしょうが』