「おー、ホントに呪われてそう」

「褒めてる?」

「貶してる」

「…あ、そう」



「原因は顔かな」と付け足したメイナに返す言葉はなかった。

ここ1週間毎日言われているーーー「顔がひどい」と。



私の髪の毛をセットしてくれているメイナが、鏡越しに私と目を合わせてため息をついた。




「いつまでうじうじするつもりなの?」

「…勇気が出るまで」

「来世になるわそんなの」

「『今更なんだよバーカ』とか言われたらもう二度と人を好きになれなくなるよ」

「佳都ってそんなにめんどくさい女だったっけ?」