「…っ、」



膝の上でギュッと手を握りしめ 下唇を噛む。


自分の気持ちばかりが溢れ出す。
この気持ちが、片岡くんと対等じゃなかった時が怖いから何にも言葉に出来ないんだ。


くるしい。つらい。

もう、どうしたらいいかわかんない。




「せっかく最近素直になってきてたのに」



ポツリ。ため息とともに呟かれたそれが、どうしてか胸に突き刺さった。


いつかの片岡くんの言葉を思い出す。



ーーツンデレってめんどくさいと思ってた、

ーー佳都ちゃんのツンデレは嫌いじゃない




自分がツンデレだということは認めたくはないけれど、きっと今の私は"めんどくさい"方のツンデレに値するだろう。