ぜんぶ、しらないふり。






痛いのは嫌いだ。
穏便に済ませたいのが大前提。


けれど​、でも。



「…どっちも嫌です、ごめんなさい」




────生徒会を辞めるのもまた、嫌だった。




「はぁ?っなめてんじゃねーよ!」

「…っ、い、」



グイッと勢いよく胸ぐらを掴まれた。
ネクタイごと引っ張られて首元が苦しい。



面倒ごとになるのはごめんだと なるべく警戒してきたつもりだったけれど、こころの何処かでは(そんなの漫画の中の世界で実際には無いかも)と思っていた。



ホントのホントに​──しかも自分が こんな目に遭うなんて。