「ママの高校の友達に相談したらね、佳都のこと預かってくれるって。その人になら、大事な娘を預けられるなって思えるくらい信頼してる人なの」

「…そっかあ」

「きっと佳都に寂しい思いはさせないと思う。1年だけ、離れ離れになっちゃうけど、頑張ってほしいの」



お母さんもたくさん悩んでくれたんだ。
悩んで、決めた答えなんだ。

そしたら私は、決まった事実を受け入れなくちゃいけない。




「…わかった」

「わかってくれてありがとう。再来週からもうお世話になることになってるから、必要な荷物はまとめておいてね」



お母さんはほっとしたような笑みをこぼし、そう言ってまたサラダを食べ始めた。



…あと2週間で、この家とは1年間さよならになるのか。

早めに荷物まとめておかないとなぁ…と、そんなことを思いながら私もサラダを食べた。