ぜんぶ、しらないふり。






恐れていたことが起きてしまったようだ。

もともと、私があんまり片岡くんと関わりたくなかった理由に直結すること。




「ねえ。どうやって生徒会に入ったの?なんであんたみたいなのが王子たちと仲良くしてんのよ」



“めんどうごと”が起きるのを防ぐためですよ、
まあそのめんどうごとは今目の前で起きてしまったんだけど、


――と、本当のことをそのまま伝えたら、きっと彼女たちは機嫌を損ねてしまうだろう。




「成り行き、です」

「はぁ?なにそれ 意味わかんないんだけど。なめてんの?」

「いやまさか。そんなつもりはないです」





こういう態度がムカつくって言われたばかりだけど、私は彼女たちの思い通りに生きていたいわけではない。

ただなるべく穏便にこの場を切り抜けたいだけだ。



私の返しに、先輩の一人が舌打ちをした。

敵意がつよくなる。鋭い瞳で睨まれた。