生徒会の仕事にはだいぶ慣れた。
片岡くんや日野くんと一緒に居る時間も増えて、メイナには「生徒会のお気に入り」と言われるようになり、それを否定するのももう諦めるようになっていた。
時の流れはあっという間で、7月末の文化祭までは1か月を切っている。
生徒会の仕事は増え続け、いつかの日野くんが言っていた『生徒会は前日までが地獄』と言っていた意味がわかる。
朝、放課後はほとんど毎日集まるように連絡が入る。場合によってはお昼に集まることも増えた。
大変だけど、退屈はしない。
みんなと仕事をする時間は、だんだんと私の高校生活の一部として当たり前と化していた。
片岡くんとの距離はつかず離れずで、時々脈絡もなく触れてくることはあっても、私たちの関係性は曖昧なままだった。
片岡くんに湧く興味も、感じるドキドキも、その正体に名前はまだついっていない。
私と片岡くんの関係に、はっきりした名前が付く未来はあるのだろうか。