タイミングがいいのか悪いのか、1階から私たちを呼ぶチカさんの声が聞こえた。


反射的に、どちらともなく身体を離した私たち。
目を合わせるのがなんとなく恥ずかしい。



私、今、何を言いかけた?

す、……すって、なんだ私。




「ご飯か。降りよう」




片岡くんがベットから立ち上がり、ぐーっと伸びをした。何事もなかったかのようにそういう彼にぎこちなく返事をする。

つられるように立ち上がり、その背中に続いて部屋を出た。




「今日なんだろ。生姜焼きとか食いてー」

「…私は豆腐が」

「豆腐だけ?食欲平気?」

「平気…」