「さっきリンゴ、かわいかったと思うけどなー」



先ほどの雑貨屋さんを出て次のお店を探しながら歩いていると、片岡くんがふとそんなことを言った。

さっきのリンゴって…私に似てるってバカにしていたやつのことか。



「まだ言って、」

「だってリンゴって、ほんとケートちゃんそっくりだよ」



私の言葉にかぶせて言われたそれに「はあ?」と首をかしげる。


リンゴに似てるって何。
ぜったい悪口じゃんか。




「照れると真っ赤になるから、そっくりっしょ」

「…は」

「動揺してる?前よりだいぶ血が流れてきたんじゃない?」