「…佳都ちゃんは響みたいな男がタイプなの」
その声に、ほとんど反射的に身体を半分だけ振り向かせる。
暗闇の中、オレンジのライトに照らされた片岡くんの綺麗な横顔が視界に映った。
「随分楽しそーだったじゃん。俺ともまだ連絡先交換してないのに」
「…、え、」
「…わかんないけど、すげームカついた」
天井をまっすぐ見上げていた彼が身体の向きを変えた。
不意に交わってしまった視線。
恥ずかしくなって、身体の向きを戻して再び片岡くんに背を向ける。
「…ケートちゃんで遊ぶのは俺だけでいいって」
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