「願いごとをした状態で、燃え尽きるまで落ちなかったら。……叶うんだよ」 「ねえ」 それを言うってことは。それを知っていたってことは。 「慎太郎、願いごとしたの?」 「したよ」 「なんて?」 「言ったら叶わないじゃん」 あたし、もう、ふざけてシンタロなんて呼べないな。 「落ちたんだから、言ったって同じじゃん」 「まあたしかに」 目が合う。