七瀬くんの回答は満点だった。
あたしはその言葉を待っていた。俺と一緒に行きましょう、の展開に期待しかしていなかったから。
計算といえど、始まりはロマンチック。
次第にあたしと七瀬くんは頻繁に話すようになり、彼のことをだんだんと知っていった。
仲良くなってから知ったこと。
七瀬くんは本が好き。
ミステリーが特に好きみたいだ。
あたしもミステリーが大好きだから、お互いにおすすめの本を何冊も紹介し合った。趣味が合うって素敵なこと。軽率に運命を感じた。
七瀬くんは頭が良い。
本をたくさん読むからだろうか。あたしだってきっと同じくらい読んでいるはずなのに、成績には比例しない。あたしの場合、原因は数学と英語にあるけど。
テスト期間中、図書室で数学の勉強をしていたら「この問題、俺でも解けますよ」って鼻で笑われたことがある。かっこよかった。
七瀬くんに彼女はいない。
代わりに好きな人が最近できたらしい。
見た目とは裏腹に本が好きで、数学と英語が苦手で、年上の人だって言っていた。
わかり易すぎると思う。そのくせ、あたしが「彼氏になってよ」って言うと怒るんだ。意味がわからない。



