意地悪執事はお嬢様を独占したい






「さようなら、気をつけて帰ってね」


放課後になりみんな一斉に席を立つ。
ニコッと俺が微笑みながら言うとキャーと言いパタパタと出ていった女子。


さーて、千結様と帰るか。

チラッと千結様に目を向けると……またか。
花岡藍っていうやつが千結様に駆け寄り話している。



「千結ちゃん、また明日ね!」

と好意が丸見えな花岡様が千結様に笑顔で言うのが聞こえた。


「あ、藍くん。じゃあね」


と笑顔で手を振り返す千結様。
……千結様、そんな笑顔じゃ勘違いするぞ。