意地悪執事はお嬢様を独占したい





なんであんなに綺麗なんだよ。今日の千結様は可愛いより綺麗の方が当てはまる。


「い、一条先生?」

「ど、どうしました?」


しゃがみ込んでることに焦ってるのか声をかけてくる女子。今はこの姿を見られたくないため、


「ごめん、大丈夫だから早く行きな」


と敬語じゃなく言うと、はいっと言い出ていった。


俺は誰一人いない教室の中で千結様の席に行く。

迷いなく、千結様の椅子を引いて千結様の席に座った。


はぁ〜と千結様の席で突っ伏した。目を閉じるとさっきの千結様の表情。また顔が熱くなるのがわかりばっと顔を上げた。

……あー、俺ってほんと単純。


ああ、もうほんとに俺は

「……好きだ」


と顔を隠しながら1人呟いた。