意地悪執事はお嬢様を独占したい







「あー、もうなんでこんなに可愛いんだよ……」



髪をくしゃくしゃと手で書きながら言う一条。

……か、可愛いって。


サラッと言う一条にさらに顔が熱くなった。



「〜〜っ、帰るよ!」



この雰囲気でいるのも限界だったため、出口に向かって歩き出した。


後ろから一条の足音も聞こえる。



私はピタッと足を止め、くるっと一条に振り返った。



「……千結様?」