千結様は最初は俺のことを警戒していた。 でも、話すうちにだんだん打ち解けるようになった。 「一条!」 そうやっていつも笑顔で呼んでくれた。 素直じゃないところもあるけど、そういうところも好きだった。 千結様の専属執事になったのはその2年後。 千結様が中学3年生になったとき。 「……専属執事をつけるなら一条がいい」 千結様が一番最初に言ったのは俺だった。 そこから千結様の専属執事になった。