「……朔夜」

「なーに?千結」


付き合い始めて約半年。
時間が過ぎるのはあっという間だった。


「離れて。学校行けない」

「やだ、もう少しだけ」


変わったこと。それは下の名前で呼ぶようになり、朔夜は私にタメで話すように。

このあいだ、産休で休んでいた齋藤先生が戻ってきて、朔夜は担任ではなくなった。

学校で会えなくなったけど、いつも迎えに来てくれる。



「もう少しとかないから。時間ないの!行ってきます」

「えー……。じゃあ行ってきますのチューは?」

「するわけない!!」


ばか!と叫んで家を出た。