意地悪執事はお嬢様を独占したい

「…っ、夢、ですか？」

「…は！？」

「…っ、もう一度、言ってください」


ありえない、という表情をしながら私の目を見て言う一条。


「…っ、好き、好き、大好き。昔からずっと一条が好きだった…っ。なのに、桃井と2人でいたから、私……っ、」



勘違い、したの。
すると、一条は私の腕を引き、強く私を抱きしめた。


「い、いち、じょ……」


急なことで声が裏返る。

しばらくしてから一条が私を離す。
一条を見上げると、一条は私を愛おしそうに見つめていた。