意地悪執事はお嬢様を独占したい






「……っ、なんで桃井が……」


一条の隣に並んで楽しそうに話す女性は桃井だった。
遠く離れたところから見ても絵になる2人。お似合いだった。

なに、してるの?一条……。


私の心が警報を鳴らしてる。逃げろ、逃げろって言ってる。
でも衝撃が大きすぎて動けない。足が動かない。


すると、一条が桃井の顔に手をおいた。
そして一条は桃井の顔を覗き込んで顔を近づけていく。


「……っ、」


それ以上見たくなくて気づいたら走り出していた。
買った卵なんてもうぐちゃぐちゃだろう。