「千結様に手を出さないでください。 騒ぎを起こして困るのはあなたのほうですよ」 一条は私に背を向けているので顔は見えないけど声からしてきっと怖い顔をしている。 女の人はビクッと肩を揺らし、そそくさとその場を去った。 「千結!?なんの騒ぎだ!?」 すると、お父さんの声がして振り返る。 それと同時に一条とお母さんが私の方に振り返った。 「千結…っ!大丈夫!?ごめんね、私のせいで…」 「ううん!私がしたくてしたことだから!気にしないで」 ニコッとお母さんに向けて微笑む。