髪は上げて、メイクもいつもよりはっきりしている。
少し濃いめのリップを塗って大人っぽく見える。


「千結様が不安です。似合いすぎて」

「ほんとよね〜。」


隣にいる一条は執事服ではなく、スーツを着て髪型も少し変えているので色気抜群。
……かっこよすぎてしんどい。


「……千結、一条くんと離れるなよ?」

「え?……うん。?」


お父さんが心配そうに私を見つめている。

なんで?離れないけど……。



すると、一条が私の手を握った。