意地悪執事はお嬢様を独占したい






「千結様、修学旅行楽しみですね」

「……」

「千結様と修学旅行行けるとか楽しみすぎて寝れませんよ」


私の後ろで、嬉しそうな声が聞こえてくる。


「……そうだね」


顔が熱くなりながらも俯いてそう言うと後ろから「…え?」という声が聞こえた。
私が返事するなんて思ってもみなかったんだろう。


「…ふふ、やっぱり千結様しか勝たん!ってやつですね」

「…きもい」

え、一条が勝たんとか言うのきもいんですけど。え、なに女子高生みたいなこと言わないでよ。

思わず「ぶふっ」と吹いてしまった。