意地悪執事はお嬢様を独占したい





「……聞き飽きた」




嘘だよ。聞き飽きてない。


でも、それを知られると好きってバレる。



「でも、私千結様が好きなんですから伝えないと」


「……加減を知ってよ」



顔の熱が冷めてきたと同時に顔を上げる。

靴を脱ぎ部屋で着替えるため階段の方にスタスタと歩く。



「一条」

「はい」

「……喉乾いた」

「お任せ下さい!」




私の後ろに着いてきていた一条は私に背を向けキッチンに向かった。