意地悪執事はお嬢様を独占したい






「じゃあ、今日はここまで!帰っていいぞ〜」


会議が終わり、担当の先生が言うとみんな席を立った。
……散々だった。
教室に入った瞬間、女の子がキャーって騒ぎだすし、「2人って付き合ってるの!?」なんて聞かれるし。
ま、藍くんがモテるのは知ってるよ?知ってるけどお願い女の子達、私を巻き込まないで……。

ため息をつきながらカバンを持った。
教室にはもう誰もいなかった。

……そういえば。



「藍くんってなんで私を選んだの?」


私じゃなくて他にも女の子なんていっぱいいたはずだ。
なのになんで手挙げてもない私を選んだんだろう……。