意地悪執事はお嬢様を独占したい




横から高めの小さい声で私たちの名前を呼ぶ人が。誰だろう、と思い振り向くと


「……佐倉(さくら)さん?」


確か、佐倉さんだよね?
いつも隅で本を読んでいる子だ。いつも、背が小さくて可愛いなぁと思う。


「あ、あの、私も…一緒に組みたいです……っ!!」


真っ赤な顔をしてそう言った佐倉さん。
それが可愛くて七海とふはっと笑ってしまった。


「いいよ!組もっか!」

と笑顔で言うと佐倉さんはぱぁぁ!と表情が明るくなった。
それを見て七海は「やだ!可愛い!」と佐倉さんに言う。