意地悪執事はお嬢様を独占したい




女の子達は藍くんを見て"私を選んで"という目をしていた。そのオーラが半端ない。

藍くんがそう言うと一条の顔が少し曇る。一条は少し不機嫌だが、「……わかりました」としぶしぶと了承していた。

この中から選ぶのに時間かかると思っていたが藍くんはすぐに口を開いた。


「じゃ、千結ちゃんで」

と藍くんは私を見てそう言った。女の子達は私に振り向く。

……は?
今、なんて言った?

「え!?いやいや、私手挙げてないし……」

なんで!?無理無理やだやだ!!
やりたくないという思いもそうだが一条の負のオーラが怖すぎる。