その人の顔を見ると、 「……あ、花岡様。ありがとうございます」 藍くんだった。 一条は微笑みながら藍くんを見る。うん、やっぱ笑ってないや。 ……この2人、仲悪いのかな。 「じゃあ男子は決定で。女子はやりたい人いますか?」 そう言うと、ばっとたくさんの手が上がった。 まあ、そうだろうね。藍くんは学校の王子様だからそうなるわ。 手が上がりすぎて一条も藍くんも困っていた。 すると、藍くんは 「……俺が決めてもいいですか?」 と一条に言った。