一条……っ!

急いで顔をパタパタと冷ます。ガチャとドアが開き、


「…っ、千結様!?」

と駆け寄ってきた。
え、なに?と思い一条を見上げる。はっとしてその場に立った。

「どこかまだお辛いですか?!」

と心配そうに一条が私の顔を覗き込んだ。

しゃがみ込んでいたから具合悪いのかと思ったんだろう。
その焦りっぷりに、ふふっと笑ってしまった。

「大丈夫だよ、ありがとう」


と微笑むと、よかった、と安心したような顔にどんどん赤くなる一条。