意地悪執事はお嬢様を独占したい

「……なんですか」

「…顔、真っ赤だよ」

「千結様に言われたくないです」


あ、顔赤いってことは自覚してるんだ。
少しの間、沈黙が流れる。


「……千結様」

「…な、なに？」

「それは、熱のせいですか」


……え？
なんのことだろう。首を傾げると、


「さっき言ったことです」

「…あ、」

「熱のせいですか。それとも…千結様の本音ですか」


恥ずかしそうに私を見つめる一条。逸らしたくなってしまうが、その目から逃れることは出来なかった。