意地悪執事はお嬢様を独占したい





ぎゅっ。

「…い、行か、ないで」


なんでだろう。自分のとった大胆な行動に顔が熱くなる。一条をチラッと見ると固まっていた。


「…千結様?」

「……っ、あ、ご、ごめっ」


…、こんなの、熱のせいだから……っ。

恥ずかしくなってきて、裾を掴んでいた手をパッと離すと、パシッと腕を掴まれ阻止された。


「っ、え」

「……千結様、俺だって男なんですよ」


でた、一条の"俺"。


「い、一条!?」