「千結ちゃんおはよう」

「あ、おはよ藍くん」


声をかけられたと思い振り向くと笑顔の藍くんがいた。


「一条先生は?」

「…え?職員室だけど」


用でもあったのかな?と思い首を傾げる。すると、藍くんはふっと笑った。


「あーあ、ちゃんとお姫様は教室まで届けないとだめじゃん」

「……?」


お姫様?何を言っているんだろう。そんな人がいるの?

とまた首を傾げたと同時に、少しクラっときた。

「…千結ちゃん?」


ふらっとした私にびっくりしたのか目を見開いている藍くん。