意地悪執事はお嬢様を独占したい





俺は一旦、花岡様に振り返り、笑顔で


「嫉妬深いので邪魔させていただきますね」


と言う。すると花岡様は俺を軽く睨んだ。


「お前なんかに千結ちゃんは渡さない」

「お前なんかって…ひどいですね。千結様は物ではありませんので」



私は貴方の先生ですよ、と言って千結様を追いかけた。
千結様の隣に並び廊下を歩くと、ものすごく視線が突き刺さった。周りには千結様を見て頬を赤らめる男達。

千結様をチラッと見ると何故か不機嫌そうだった。


……千結様?