「千結様、おはようございます」


「おはよう、一条」




私、栗栖千結(くりす ちゆ)は栗栖グループ社長の娘のご令嬢……とは少し程遠い高校2年生。

私はご令嬢っていう柄じゃないから。



今私に挨拶したのは、私の専属執事の一条朔夜 (いちじょう さくや)。



この人は──────





「やはり、千結様が世界で一番可愛いですね」







私のことが好きすぎる。