唯もこの男も……出会った瞬間から 私の心をがっちりと掴んで、思うように弄ぶんだから……。 ほんっと!! 「春なんか大嫌い」 そう言って、寝転がっていたソファに戻り、きっと赤くなっているであろう頬を見られないように逆向きで寝る。 「ブッハ……つか春って呼んでくれてんじゃん」と、静かなガレージの中で笑いが生まれる。 私はそんな春を無視して、静かに目を閉じた。