裏切り姫と恋の病






その時だったかな。


ーーブォン!!と、夜の公園に現れた、数台のバイクが、うるさいエンジン音と一緒に停まる。


そんな音にも興味を示さずに、ただひたすら痩せ細った体で水を飲んでいると。



「お前……路地裏に住み着いてる女だろ?」と、横からタバコを咥えた男が私を見つめている。


いつ、私の横に立ったんだろう。


でもそんなの興味がないから、目を蛇口(じゃぐち)に戻し、水を飲み続ける。




「……無視かよ」


「……」


「あんなところ、女が一人でいたら危ないぞ」


「……」


「つか痩せすぎ。
 ちゃんと食ってんのか?
 (とり)ガラみたいな体してるな、お前」