裏切り姫と恋の病






ふと、男と目が合い、体がビクつく。



「この男は俺が倒した」


「……?、は、はい?」


「……」


「……」


「いや、お前そこは感謝しろよ。
 俺様が殴られそうになったお前を助けたんだぞ?
 なんで礼言わないんだ、意味分からん」



ヌッと突然、男が顔を近づけてきたから、思わず避ける。

男は目を細め、私を睨んだかと思えば
倒れている男の前でしゃがみ込む、ジロジロと男の顔を見ている。




「こんなところで女襲うなんて、小物がやることはいまいち分からん。」



ぶつぶつと独り言をいう男は、立ち上がり、私に目を戻す。




「おう、お前」


「はっ、はい!!あのっ、さっきは助けてくださりありがとうござっ」


「お前、観月希乃香だな?」


「……っ!?」