裏切り姫と恋の病






全然、今だって素直になれない。


本当は、一人が嫌なくせに、一人になりたがって。


一人なら、無駄に傷つかずに済むって、勝手に思い込んでる。


それでも、やっぱり私は。


誰かに。



「だ……れか、誰か!!助けて……っ!!」


救ってほしいって、本当はずっと思ってる。



「おいテメェ!暴れんじゃねえ!!」


さっきまで恐怖に溺れて大人しかった私が、急に暴れだしたことに。
焦りと苛立ちを見せる男は、私を引っ張る手を強くした。



それでも抵抗し続ける私に、男は「大人しくしろって言ってんだろ!!」と、勢いよく夜空に向かって拳を握る。



殴られる。


また、傷が増える。


それだけは嫌……っ。


もう、自分の体に、傷をつけたくない。


綺麗だったあの頃に戻りたい。