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その日から、たまに。花音は四季の倉庫に遊びに来るようになった。
学校には行けないから、私も花音に会いたかったし。
四季のメンバーも、一人仲間が増えたみたいで喜んでる。
とくにこれといって、唯と花音が仲良さげにしているところを見たわけじゃない。
二人とも、たまに話す程度で。
話すときだって、私を挟んで話していた。
なのに……。
花音と唯が出会って一年が経った、今。
「ごめっ……ごめんなさい、希乃香」
四季のメンバーと、買い出しを終え
倉庫の裏にあるドアから中へ入った瞬間。
持っていた茶色の紙袋からーーゴトッと。赤いリンゴが落ちていき。
それはゴロゴロと、唯と花音の足下に転がって止まった。
「なっ……んで」
目の前にある現実が嘘ならいいのに。
震える声が、より現実を確かめさせる。
なんで……なんで?
唯と花音が互いの唇を合わせているんだろう。


