裏切り姫と恋の病





柔らかい声でそう言うと、ホッとした顔を見せる花音は、どこまでも私に気遣ってる。


大丈夫。


花音には私の気持ち伝えたから。
唯と二人っきりになっても、別に何も起こらない、起こるはずかない。



「それじゃあ、送ってくる」


そう言って、倉庫から出ていく唯の背中を、花音は追いながら私達メンバーに手を振る。



「花音ちゃん可愛いなー」


「いいな総長、あんな可愛い子送れて」


分かりやすく鼻の下を伸ばしている連中を横目に。

持っているババを引かせようと、わざとわかりやすく前に出すと。


油断していたピンク頭が見事に引っ掛かってくれた。



「ぎゃー!!希乃香ちゃんひでぇ!!」


「そっちが人の親友にデレデレなのが悪いんでしょ」


「なに言ってるの。俺は希乃香ちゃんが一番可愛いと思ってるよ」


「あっ、あがった。」


「ちょっと聞いてる!?」



いつやっても飽きないババ抜きを、先に上がってしまったせいで。

残りのメンバーが上がるまで、一人ジってしている時間、唯と花音のことを考えていた。


それから数時間後。


唯が戻ってきたのを見て、ソワソワしていた体が、少しだけ治まる。