裏切り姫と恋の病








「うん、花音も一緒に、倉庫に連れてって」


「そう言うと思って、今車呼んどいた。
 さすがにバイクに二人も乗せられないからな。」


「あっ、ありがとう。」




唯の言う通り
しばらくして、黒塗りの車がやってきた。

運転手はもちろん四季のメンバー。


唯はバイクで先に倉庫へ向かい。

私と花音は車に乗せてもらって。
車に乗っている最中、四季のことは軽く説明しておいた。



ちょっとだけ揺れた車内、ガタゴト道に差し掛かった時、そろそろ倉庫に着くなって分かってしまうほど。

倉庫への道を覚えてしまっている。


その後、無事に倉庫へ着き。


今まで何があったか。

なんで急に学校へ来なくなったのかを、花音に説明した。


花音は優しいから。


「ごめん……希乃香が辛いときに一緒にいてあげられなくて。
 希乃香があの"人"にひどいことされてるって分かってるのに……私、なにもしてあげられてない」



私のために泣いてくれている。


なにもしてあげられていないなんて、そんなの思ってないよ。



「私には、いつも花音がいたから……耐えられたんだよ」


辛いことから、ぜんぶ、ぜんぶ。


苦しい世界を忘れさせてくれたのは

いつだって。


花音の傍にいるときなんだよ。



「ごめっ……希乃香」


「謝らないでよ。
 花音なにも悪くないじゃん」